社会に貢献する力

私はデンマークの小さな田舎町のコミュニティで育ちました。そのため、息子が YIS のような国際色豊かな学校に通えていることに深く感謝しています。私どもの家庭はデンマークと日本にルーツを持っているということもあり(妻は横浜育ちです)、この環境がいかに特別なものであるかを強く実感しています。  一見すると、現在息子が育っている世界は、私自身が育った環境とは大きく異なっているように思えます。ですが、もう少し掘り下げてみると、そこには多くの共通点があることに気づきます。私は、自分が属するコミュニティに貢献し、恩返しをすることが何よりも大切だという価値観のもとで育ちました。幼い頃から、ボーイスカウトや地域のスポーツチームでの活動を通じて、ボランティアとして地域社会に貢献することが生活の一部になっていました。 20年間アジアで生活をしたあとに日本に移り、2022年8月に初めて YIS を訪れた際、ここにも同じようなコミュニティ精神が流れているのを感じ、大変居心地よく感じられました。 現在、私は国際物流を手がけるグローバル企業で、日本を拠点とするチームを率いています。仕事では、長期的な視野に立った思考、規律あるガバナンスの実践、そして多様な文化的背景をもつメンバーと協力することが求められるのですが、これらの経験や視点は、理事会での役割においても大いに活かされると考えています。 こうした思いもあり、2023年8月にガバナンス監査役として理事会に加わらせていただきました。私は、YIS が健全で透明性の高い運営体制のもと、前向きな姿勢を保ちつづけることができるよう、献身的で思慮深い理事の皆さまとともに働けることを大変光栄に思っています。本校の歴史を大切にし、未来のドラゴンズたちが今後も重要な節目や記念すべき年を祝っていける、そのための基盤を築き上げること、それこそが私の願いです。 ガバナンス監査役 ラスムス タケチ-ハンセン

キャンパスへの入構管理と安全対策の強化について

学校長 カーラ・マーシャル 本校は、生徒一人ひとりの安全を確保し、心身の健康を保つことを何よりも大切に考えています。先般実施したフォーカス・グループや保護者の皆さまと個別に行った対話のなかで頂戴した貴重なご意見を踏まえ、安全な環境の確保と、開かれた学校コミュニティとしての本校の特色の維持を両立するために、キャンパスへの入構管理システムの見直しと導入の準備を進めています。 新システムの目的および導入について 4月28日より、キャンパスに立ち入るすべての大人の方を対象に、新しい身分確認およびチェックイン手続きの運用を試験的に開始いたします。今回の新システムへの移行は、本校の校風の特徴でもあるオープンな雰囲気を維持しつつ、変化し続ける安全上のニーズに対応できるよう、本校のシステムの在り方を検討してきた結果として実施するものです。  新しいシステムでは、次のような取り組みを行ってまいります。  ID ストラップ:キャンパスに立ち入るすべての大人の方には、学校コミュニティにおけるご自身の立場が分かるように(保護者、教職員、ビジターなど)、本校が発行する ID ストラップを着用していただきます。 デジタル・キオスク(受付端末):キャンパスの出入口に設置されたデジタル端末により、入退構時のチェックインおよびチェックアウト手続きを行っていただきます。これにより、校内に滞在している方の情報を正確かつリアルタイムで把握できるようになります。 安全対策の強化について これらの改善により、不正な立ち入りをより効果的に管理するとともに、緊急時の対応に不可欠となるリアルタイムでの入構管理を継続することが可能となります。入退構の手続きを明確にすることで、校内に滞在している大人の方を確実に把握し、生徒および教職員にとって常に安全な学習環境を維持することができます。  導入スケジュールのご案内 2026年8月の正式導入をスムーズに進めるため、保護者の皆さまには、以下にご協力いただきますようお願いいたします。 PTSA コミュニティ・サークル:3月18日(水)午前8時30分より説明会を開催いたしますのでご参加ください。新しい入構手順と、キャンパスにおける安全確保に向けた本校の取り組み全般についてご説明いたします。 ID ストラップおよび仮 ID カードの発送:試験運用期間にお使いいただくご家庭用 ID ストラップおよび仮 ID カードは、4月13日の週および4月20日の週に、各ご家庭宛てに郵送いたします。

The Power of Contribution

I grew up in a small rural community in Denmark, and even today I feel a deep sense of gratitude that our son can attend an international school like YIS. […]

Enhancing Campus Access and Safety

By Carla Marschall, Head of School The safety and well-being of our students are the foundational priorities of our school. Following recent focus groups and individual conversations with families, Yokohama […]

オリジナル作品による演劇の夕べ

演劇担当教員 リサ・スヴィルチンスキー 「舞台上で物語を語る際、どうすれば演劇という媒体が持つ強みを最大限に活かすことができるのか」 11年生と12年生の演劇専攻の生徒たちは、この問いを探究しながら、2月26日に開催予定の演劇発表会(Theatre Showcase)に向けて、オリジナル作品の制作に取り組んでいます。 生徒たちは、学年ごとに異なるアプローチでこの問いに向き合っています。11年生は小グループに分かれ、ある「出発点」に着想を得た演劇作品を、仲間と協力して創作しています。ここで言う「出発点」には、詩・短編映画・歴史を伝える品や資料・音楽などが含まれます。生徒たちは、これらの「出発点」を探究することで、演劇における「モーメント(瞬間)」を生み出してきました。「モーメント」とは、演劇における時間単位のことで、その中では様々な出来事が起こります。生徒たちはこの考え方にもとづき、小道具・照明・音響・台本といった要素を探究し、その過程で、各自が作品に込める思いを明確にしていきました。空間の使い方や観客の体験、作品の中で伝えたいメッセージについて意図的に考えながら、生徒たちは自らの創作の指針となる「作品のねらい」を確立していったのです。次に何を創るべきか、作品をどのように構成すべきか迷った時は、この「ねらい」に立ち返ることで、演劇体験に根差した完全にオリジナルで意味のある作品を創り上げています。 12年生は、これとほぼ同じプロセスを踏んでいますが、グループではなく個々人で創作活動を行っています。12年生は、11年生のように「出発点」を選ぶのではなく、その代わりに著名な演劇実践者を選び、その実践者の作品から着想や指針を得て、作品づくりを進めています。このプロセスを辿ることで、演劇が時代や場所を超えてどのように創られ、どのような影響を受けてきたのかについての新たな発見や対話が生まれるのです。今年度は4名の12年生が出演しますが、彼らは自分たちにとってこれが YIS の舞台に立つ最後の機会だということを意識して、作品づくりに取り組んでいます。生徒たちは、表現者としての自らの強みを生かしながら、最後にもう一度、創造的な挑戦を行っているところです。 各学年の生徒たちは、「舞台上で物語を語る際、どうすれば演劇という媒体の特性を最大限に活かすことができるのか」という問いを探究しながら、記憶に残る作品を創り上げてきました。彼らは、その作品を YIS コミュニティの皆さまに披露することを心待ちにしています。演劇が持つ可能性についての従来の考え方に新たな視点をもたらすユニークな作品となっております。ご関心をお持ちの保護者の皆さまは、是非2月26日にお越しください。当日は午後4時15分および午後6時の2回公演となります。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

A NIGHT OF ORIGINAL LIVE THEATRE

By Lisa S., Drama Teacher How do we tell stories onstage in a way that makes the most of the particular strengths of theatre as a medium? This is the […]

A Celebration of Learning ~学びの成果を祝して~

ブルック・クラム(6年生数学教師)& 6年生 6年生は、分数の単元のなかで、私たちにとって身近で日常と深く結びついた「食」というテーマを通じて、数学が実生活とどのように結びついているのかを探求しました。1月下旬に行われた「Celebration of Learning(学びの成果発表会)」に向けて、6年生一人ひとりが、自分にとって大切な意味をもつ料理のレシピをひとつ選び、分数の演算を使って23人分用意できるように分量を調整しました。当日は、それに基づき実際に作った料理を学校に持ち寄り、共に楽しみました。 「数学の授業では、それぞれの文化を代表する料理を持ち寄り、みんなで味わいました」と、ある生徒は振り返ります。「すべての材料を23人分に計算して、分量を調整しました。料理やお菓子作りも学ぶことができて、とても楽しかったです」(リサ) このプロジェクトでは、生徒たちは分数の足し算・引き算・掛け算・割り算など、複数の割り算の計算を使わなければなりませんでした。多くの生徒にとって、このプロジェクトは、分数についての見方を変えることにつながったようです。多くの生徒は、まず元のレシピを割って1人分の分量を求めてから、23人分になるように掛け算をして最終的な分量を求めました。ある生徒は、次のように説明してくれました。「元のレシピが想定している人数でそれぞれの材料の分量を割り、その後すべてを23倍しました。最初は難しかったですが、正しい答えが出るまで何度もやり直しました」(アレックス) ある生徒は、こう話してくれました。「この単元が始まる前は、分数なんて何の役にも立たないし、実生活では使われていないと思っていました。でも、このプロジェクトを通して、思っていた以上にずっと重要なんだということが分かりました」(ルーカス) 別の生徒は、この経験が自信につながったと振り返ります。「前は、分数は難しいと思っていました。でも、実際はそれほど難しくないことが分かりました。分からないところは先生に聞いて、最後までやり切ることができました」(リサ) 一方で、この過程は決して容易なものではありませんでした。生徒たちは、長い計算や馴染みのない単位に取り組み、そして整理しながら作業を進めることに苦心したようです。ある生徒は次のように振り返っています。「大変だったことのひとつが、長い計算に根気強く取り組むことでした。でも、それを続けるうちに、粘り強さと時間管理のスキルを身につけることができたと思います」(ミレイ) また、正しく計算するのと同じくらい、考えを整理することが大切だと気づいた生徒もいました。ある生徒は、次のように説明しています。「ノートの書き方が雑だと自分でも読めなかったので、初めから全部やり直さなければなりませんでした。この経験から、ほかの人にも理解してもらうためには、慌てずに、自分の考えをきちんと整理することが大切だと学びました」(アメリア) また、多くの生徒が視覚的なモデルを使うことの重要性にも気づきました。ある生徒は、次のように振り返っています。「何も知らない人に説明するときに、図を使うことがいかに大切かを学びました。図を使うことで、分数の掛け算がどういうことかを自分でもよく理解することができました」(コウキ) 今回のプロジェクトは、数学という科目の枠を超えて、生徒たちが自分の家族や文化、そして生徒同士のつながりを深めることにもつながりました。ある生徒は、こう感想を述べています。「たとえ自分の国から遠く離れていても、自分の文化を他の人たちと共有できるんだということを学びました」(リサ)。また別の生徒は、「家族と一緒に料理することで、幸せに満ちたあたたかい雰囲気になり、幼い頃の思い出がよみがえりました」(アニカ)と、話してくれました。  「Celebration of Learning」は、これまでの学びの集大成の場となりました。1月23日、6年生全員が集まり、各自が準備した料理やポスター、そして一人ひとりの学びを共有しました。「いちばん楽しかったのは最後のパーティーです」と、ある生徒は言います。「それぞれが準備してきた料理を味わい、お互いの努力をみんなで一緒にお祝いすることができたからです」(タマキ) 振り返ってみると、今回のプロジェクトは、生徒たちが分数を日常生活の中で実際に使える実用的なツールと捉え直すきっかけとなったように思います。ある生徒は、次のように振り返っています。「数学は、授業の中で学ぶだけのものではないということが分かりました。料理するときや、レシピの分量を調整するとき、そして食べものを分け合うときにも使えからです」(エミ) 生徒たちは、粘り強く取り組み、互いに協力し、実生活に応用することを通じて、分数が単なる数字ではなく、周りの世界をより深く理解するためのひとつの手段だということを学びました。

YIS ADVANCEMENT: BUILDING CONNECTION AND OPPORTUNITY

By Jonah Reynolds, YIS Advancement Coordinator This year, Yokohama International School’s Advancement work has focused on a simple idea: when alumni, families, and friends stay connected to YIS, they strengthen […]

保護者の皆さまへ学びの機会のご案内

小学部校長 デイヴィッド・シーコム YIS は、100年以上にわたり、学校コミュニティを重視し、共に歩んでまいりました。すべての生徒が世界水準の教育を受けられるよう本校が採用しているアプローチについて、保護者の皆さまが常日頃、強い関心を寄せてくださっていることに心より感謝申し上げます。これを踏まえ、今後いくつかのイベントの開催を予定しておりますので、下記のとおりご案内申し上げます。 映画「Future Council」上映会 3月5日(木)午後7~9時 於:Momiji/Sakura ルーム  「親であれ、子どもであれ、企業のCEOであれ―—この映画は必見だ」—— Cool.org 8人の中高生を連れて、ヨーロッパを横断するロードトリップに出発した一行。彼らが企業のトップたちに直接会い、気候危機の解決策について話し合ったら? この映画は、社会に変革をもたらしたいと願う若者たちが、大企業と協力して、より良い世界をつくろうとする勇気ある旅路を描いた作品で、数々の賞を受賞しています(予告編はこちらでご視聴いただけます)。この度、本校の奉仕(Service)への取り組みとも密接に関連している本作品の上映会を、本校で開催することになりました。この機会に、是非お子様方とともに、ご家族の皆様でお出かけください(推奨年齢:4年生~12年生)。チケットはこちらからご購入いただけます。なお、料金は上映会の開催費用をカバーする最低限の金額に設定しております。 ReimaginED (3月6~8日) ReimaginEDは、教育の新たな未来を探求するイベントです。今回は、経済協力開発機構(OECD)、マサチューセッツ工科大学(MIT)、メルボルン大学からゲストスピーカーをお招きして開催いたします。教育分野におけるイノベーションにご関心のある方(かつ教員グループとともに週末を過ごすことに抵抗がない方)は、奮ってご参加ください。参加登録はこちらから。 コンパッショネート・システムズ・フレームワーク(3月9~11日) ReimaginEDに続き、メッテ・ボル博士(来日)とピーター・センゲ博士(オンライン)をファシリテーターに迎え、「コンパッショネート・システムズ・フレームワーク(Compassionate Systems Framework)」の入門ワークショップを開催いたします。こちらの動画で、コンパッショネート・システムズ・フレームワークの概要がわかりやすく紹介されています。このフレームワークは、数十年にわたって発展してきた様々な分野——生きたシステムの変容、組織学習、システム・ダイナミクス、マインドフルネス、神経科学、社会情動的学習——の知見を統合しています。現在では、世界各地の学校や教育システムにおける革新だけでなく、ガバナンス、ヘルスケア、その他の多様な組織の運営などでも応用され、より創発的で生成的な文化を育む集合的なリーダーシップを支えています。 YISコミュニティの方はどなたでもご参加いただけます。また、ワークショップに参加登録いただくと、2月にYISを訪問されるピーター・センゲ博士との対面ミーティングにもご招待いたします。残席はわずかとなっておりますので、こちらからお早めにご登録ください。 以上の各イベントに関するご質問は、小学部校長デイヴィッド・シーコムまでお問い合わせください([email protected])。

YISでの歩みに感謝

新学期が始まりまだ2週間しか経っていませんが、冬休みがすでに遠い昔のように感じられます! 私たちの息子は6年生から YIS に通い始め、今年で7年目(そして最終学年)を迎えました。我が家はオランダと日本というミックスルーツの家庭です。私がオランダ人、妻のサヤが日本人、そして息子のシンラは両方の文化の良い部分をうまく兼ね備えて育ちました。 12年生の親として迎えた今年の冬休みは、これまでのものとは少し違いました。大学出願の締め切りがまだいくつか残っているからです。出願書類や支払い、その他の提出物の準備などについて時にやんわりとリマインドしつつ、シンラを信頼して任せ、過度に干渉することがないよう、うまくバランスをとる努力をしてきました。YIS のおかげで息子は自立した大人へと成長しており、心から感謝しています。 私たちはそもそもなぜ YIS を選んだのか。その理由は今でもはっきりと覚えています。他の学校では講堂での合同説明会や集団での学校見学が実施されただけでしたが、YIS は私たちともう1家族(どちらも6年生入学希望)のためだけに個別説明会を企画してくれました。私たちはこの個々の家庭に寄り添う対応に惹かれ、また、YIS を YIS たらしめるコミュニティ重視の姿勢と価値観を初めて体感したのもこの時でした。 こうした私たち家族への配慮とコミュニティ意識が恩返しへの原動力となり、5年前に理事会に立候補させていただくきっかけにもなりました。 現在、理事会には多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まっており、それによって様々な課題に取り組む際に幅広い視点がもたらされています。これはとても健全なことで、私はこれを高く評価しています。私はメンバーの中では、おそらく実務家的な立場といえるでしょう。教育分野の経験があるわけでも、YIS 卒業生でもありません。横浜ではなく東京在住ですので、他のメンバーほどキャンパスで過ごす時間も長くはありません。ですが、「レポートより、リアルな成果を」を理念に掲げるコンサルティング企業での経験から、戦略・組織運営・財務のスキルを提供することができますし、現状に甘んじない前向きな姿勢、活発な議論を明確な意思決定と次のステップに導く意欲も持っています。 私は理事会の報酬委員会のメンバーとして、インフレや円安の影響などによる喫緊のニーズに対応しつつ、学校の財政的持続可能性を長期的に見据えた職員報酬の体系づくりに携わっています。また、理事会書記も務めており、健全なガバナンスと将来の参考用として、また法的義務のために、正確な議事録の作成を徹底して行っています。さらに年1回、年次総会での新理事選出を監督する選挙委員会にも所属しています。 今後数ヶ月月は、我が家にとって、そしてすべての12年生とその保護者の方々にとって、胸が高鳴る時期になるでしょう。大学出願から合否の発表もひと段落し、そろそろ新たなステージの準備が始まります。その先に待ち受ける選択が容易か困難かはまだ誰にも分かりません。ですが、シンラの YIS での旅路が終わりに近づいていることは確かです。短期的には、私の理事としての任期が2027年で改選を迎えるまで、私は彼よりもう少し長く YIS に関わり続けることになりますが、シンラは永遠に誇り高きドラゴンであり続けることでしょう。息子の在学中に、理事として YIS をサポートする機会を与えられたことを嬉しく、心より光栄に思います。 理事 ジム・ヴェルべーテン