ブルック・クラム(6年生数学教師)& 6年生
6年生は、分数の単元のなかで、私たちにとって身近で日常と深く結びついた「食」というテーマを通じて、数学が実生活とどのように結びついているのかを探求しました。1月下旬に行われた「Celebration of Learning(学びの成果発表会)」に向けて、6年生一人ひとりが、自分にとって大切な意味をもつ料理のレシピをひとつ選び、分数の演算を使って23人分用意できるように分量を調整しました。当日は、それに基づき実際に作った料理を学校に持ち寄り、共に楽しみました。
「数学の授業では、それぞれの文化を代表する料理を持ち寄り、みんなで味わいました」と、ある生徒は振り返ります。「すべての材料を23人分に計算して、分量を調整しました。料理やお菓子作りも学ぶことができて、とても楽しかったです」(リサ)

このプロジェクトでは、生徒たちは分数の足し算・引き算・
ある生徒は、こう話してくれました。「この単元が始まる前は、分数なんて何の役にも立たないし、実生活では使われていないと思っていました。でも、このプロジェクトを通して、思っていた以上にずっと重要なんだということが分かりました」(ルーカス)
別の生徒は、この経験が自信につながったと振り返ります。「前は、分数は難しいと思っていました。でも、実際はそれほど難しくないことが分かりました。分からないところは先生に聞いて、最後までやり切ることができました」(リサ)

一方で、この過程は決して容易なものではありませんでした。生徒たちは、長い計算や馴染みのない単位に取り組み、そして整理しながら作業を進めることに苦心したようです。ある生徒は次のように振り返っています。「大変だったことのひとつが、長い計算に根気強く取り組むことでした。でも、それを続けるうちに、粘り強さと時間管理のスキルを身につけることができたと思います」(ミレイ)
また、正しく計算するのと同じくらい、考えを整理することが大切だと気づいた生徒もいました。ある生徒は、次のように説明しています。「ノートの書き方が雑だと自分でも読めなかったので、初めから全部やり直さなければなりませんでした。この経験から、ほかの人にも理解してもらうためには、慌てずに、自分の考えをきちんと整理することが大切だと学びました」(アメリア)
また、多くの生徒が視覚的なモデルを使うことの重要性にも気づきました。ある生徒は、次のように振り返っています。「何も知らない人に説明するときに、図を使うことがいかに大切かを学びました。図を使うことで、分数の掛け算がどういうことかを自分でもよく理解することができました」(コウキ)
今回のプロジェクトは、数学という科目の枠を超えて、生徒たちが自分の家族や文化、そして生徒同士のつながりを深めることにもつながりました。ある生徒は、こう感想を述べています。「たとえ自分の国から遠く離れていても、自分の文化を他の人たちと共有できるんだということを学びました」(リサ)。また別の生徒は、「家族と一緒に料理することで、幸せに満ちたあたたかい雰囲気になり、幼い頃の思い出がよみがえりました」(アニカ)と、話してくれました。

「Celebration of Learning」は、これまでの学びの集大成の場となりました。1月23日、6年生全員が集まり、各自が準備した料理やポスター、そして一人ひとりの学びを共有しました。「いちばん楽しかったのは最後のパーティーです」と、ある生徒は言います。「それぞれが準備してきた料理を味わい、お互いの努力をみんなで一緒にお祝いすることができたからです」(タマキ)
振り返ってみると、今回のプロジェクトは、生徒たちが分数を日常生活の中で実際に使える実用的なツールと捉え直すきっかけとなったように思います。ある生徒は、次のように振り返っています。「数学は、授業の中で学ぶだけのものではないということが分かりました。料理するときや、レシピの分量を調整するとき、そして食べものを分け合うときにも使えからです」(エミ)
生徒たちは、粘り強く取り組み、互いに協力し、実生活に応用することを通じて、分数が単なる数字ではなく、周りの世界をより深く理解するためのひとつの手段だということを学びました。