聴く力を身につける

音楽教員(邦楽担当) 

ボビー・グリフィン

箏の音は落ち葉のように聞こえますか? 音楽が風のように聞こえることはあるのでしょうか? 静寂もまた音楽と言えるのでしょうか? 

来たる8月31日(月)午後4時30分~午後5時30分、 YIS コミュニティの皆様を YIS 講堂にお招きして、日本伝統音楽のレクチャー・リサイタルを開催し、これらの問いについて皆さんと一緒に掘り下げてみたいと思います。レクチャーは、中川雅玲先生(箏・三味線大師範)および池田雅彩先生(箏准師範)のご協力を得て、私グリフィンが司会を務めさせていただきます。また、中等部の箏アンサンブルによる特別演奏も予定しています。

当日は、生演奏とディスカッションを通じて、日本の伝統音楽をこれほどまでに魅力的なものにしている音や思想について探究していきます。また、さらに重要なのが、これらの音がイメージや意味、伝統をどのように伝えることができるのか、そしてこうした細部にまで耳を澄ませて聴けるようになることで、私たちの音楽体験がどのように変わるのかについて議論することです。

あなたは「良い聴き手」ですか?

J-POP、ロック、クラシック、ジャズ、映画音楽、ゲーム音楽など、音楽の好みは人それぞれです。むしろ、これらを全て万遍なく楽しんでいる場合が多いのではないでしょうか。

楽器を習得するにはどのくらい練習が必要かと考えることは多いと思いますが、必ずしも「聴くこと」をスキルと捉えることはないと思います。ですが、楽器の演奏と同じように、「聴く」技術も磨くことができます。

YIS コミュニティには、演奏やリサイタル鑑賞など、日本の伝統楽器を通じて音楽を学ぶという、他では見られない貴重な機会があります。楽器を練習したり、音楽を鑑賞したりはしますが、私たちは必ずしもいつも、これらの細部に目を向けたり、なぜそれが重要なのか考えたり、私たちの耳に届く音の背後にある文化や伝統が何を語りかけているのか考えたりするわけではありません。

どうしてあんなふうに音程が変化したんだろう? なぜ突然、音が変わったんだろう? その音を聴いて、自分は何を思い出しただろう?

このような問いを出発点にして、日本の伝統音楽を探究することは、実に楽しいものです。演奏家たちは、雨や風、落ち葉、蝉、鳥、水、あるいは遠くの風景を連想させる音を生み出します。同じ楽器でも、優しく穏やかな音を出すこともあれば、次の瞬間には力強く、躍動感のある音を奏でることもあります。

私たちは音楽を聴くと、具体的な何かを見せられたわけでもないのに、心の中に絵を思い描くことができます。このような細かい部分を探究し始めると、「聴く」ことがもっと興味深くなります。単にその曲が「好き」か「嫌い」ではなく、今日伝えられている物語や、何百年もの間音楽を通して伝えられてきた物語とのつながりが感じられるようになるのです。

このような「何(what)」「どのように(how)」「なぜ(why)」という問いは、日本の伝統音楽の鑑賞だけに役立つわけではありません。オーケストラやジャズ、映画のサウンドトラックやゲーム音楽、あるいはお気に入りの曲を聴くときにも、同じ問いかけをしても良いのです。注意深く聴けば聴くほど、もっと細かいことにも気付くようになるはずです。

ぜひ聴きに来てください

日本の伝統音楽の音色に耳を傾け、その背後にある物語について学びましょう。YIS で耳にしているこの特別な音楽を、より身近に感じられるようになるかもしれません。

予備知識は何も必要ありません。あなた自身の耳と好奇心があれば十分です。日本の伝統音楽を新しい角度から聴き、学び、体験しましょう。こんなにもたくさん「聴く」べきことがあるのかと、きっと驚かれることでしょう!

日本伝統音楽レクチャー・リサイタル

8月31日(月)午後4時30分~午後5時30分 

会場:YIS 講堂(Auditorium)

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